手指用アルコール消毒に隠された注意点とは??
みなさん、こんにちは。
本日は「手指用アルコール消毒」の思わぬトラブルについて、
お話していきたいと思います。
最近では「アルコール消毒液」でテーブルなどの消毒・掃除をする人も多いかと思います。
手指用のものであってもアルコールであることに変わりはありません。
実際に起きているトラブルを踏まえながら、今後の使用方法に活用していただけたらと思います。
アルコール消毒液でドアノブにヒビ・亀裂・破損が・・・。
国民生活センターによると、とある幼稚園のドアノブにひび割れや亀裂が生じ破損したという報告があったそうです。
その後の調査で「こまめな消毒(5回/日)」に使用したアルコール消毒液(エタノール65%溶液)とドアノブに使われていた塗料(アクリル樹脂)が反応したことが原因と判明したようです。
アクリル樹脂は、アルコールが付着した場合に亀裂等が起こる「ソルベント(ケミカル)クラック」が
起こりやすいと言われていて、亀裂等が発生した場合は元に戻らないそうです。
アクリル樹脂を主成分とする塗料えお使用している物をお手入れする場合は、
「台所洗剤」や「熱水」等で掃除をしていただきたいと思います。
また、配合されたものによりダメなこともありますが、
基本的には「薄めた塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)」も使用できます。
家電や火の近くでの使用は危ない・・・。
生活の一部となりつつあるアルコール消毒ですが、ちょっとした油断から発生する事故もありました。
・キャンプ場などの屋外レジャーを楽しんでいた際に、火のそばや風上でアルコール消毒液をスプレーした為、
引火してしまい火傷をしてしまった。
・屋内にてストーブ、卓上コンロ、キッチンコンロの近くで うっかりとスプレーしてしまい、
結果、引火してしまい火事に・・・。
中には・・・、
・エアコン用洗浄液に含まれるアルコール成分が、エアコン内部に残留してしまいそのまま引火する。
という事例まであります。
火が近くにある場合は「アルコール消毒スプレー」の使用は厳禁です。
また、家電のお手入れは専用洗浄液といえども使用方法等には細心の注意が必要です。
フローリングや棚が "白く" 変化・・・?
次に紹介する事例はフローリングや棚などで起こる事例です。
「玄関にポンプ式のアルコール消毒液を常設していたら、その周辺の床や棚などが白くなっていた」
という事例が多く発生しているようです。
使用した際に垂れてしまった消毒液が溜まってしまい放置されると、アルコール成分と接している
床や棚のワックスと反応して白く変色してしまうことがあります。
そしてこの白いのはシミではないので洗剤ではなかなか落ちません。
フローリングであればワックスを剥離剤で剥がして、ワックスを塗りなおしたりすると
きれいになる場合があります。
「消毒用アルコール」は掃除には不向き
さて、いくつかの失敗談や事例を紹介してきましたが、
御覧の通り、「消毒用アルコール」はエタノールなどのアルコール成分が高く掃除には不向きです。
どうしても使いたい!という場合は対象物が傷つくのを覚悟の上で使ってください。
コロナ禍のウイルス対策から、それまであまり聞かなかった「手指用のアルコール消毒液で除菌掃除を」という発想が増えましたが、新型コロナウイルスに限っていえば、界面活性剤でも除菌できるとのこと。基本的に普段のお手入れに使うのは薄めた中性洗剤の方が安心です。